真南条下の大数珠繰り

真南条下の大数珠繰り 平成21年3月15日

お釈迦様の亡くなられた3月15日(旧暦2月15日)、古くから涅槃講が行われ、子どもも参加し広間で大数珠繰りが行われました。南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ)と唱えながら33回大数珠を回し、回し終えると、最年長者が「無事に過ごせますように」と願い、一人ひとりの背中にぐるぐるとまいた大数珠を、力を込めて打ちつけて一年の無事を祈りました。「お釈迦様は死に際し、嘆き悲しみ、まるで自分を失っているかのような弟子たちに、最後の教えとして、自らを灯とし、自らを拠り所とせよ。他を拠り所とする事のないようにと説かれたようで、昔、この集落も流行り病があったのか病の治癒祈願から行われたのではないかと年長者から聞いて来ました。私達は、移ろいゆく世間の常識に流され、時として自らを迷います。古き良き伝統である涅槃講から自分を省みる事の大切を共に感じました。

(本多嘉巳)